いみ

女王陛下のお気に入りのいみのネタバレレビュー・内容・結末

女王陛下のお気に入り(2018年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

ヨルゴス監督が賞取り向けにやや一般受けする作品作ったね
と「ロブスター」も一緒に見た人と話してました。
とはいえ監督らしいセンスの高いおしゃれでエロでエグい人間模様が濃縮された面白い映画だった。

三人の女優が素晴らしかった。
オリヴィアコールマン(アン)は幼稚さと優しさがサラを失うことで冷たいながらも女王としてたくましく成長していく様をリアルに巧みに演じていたし
レイチェルワイズ(サラ)はどんな場面でも冷静で凛とした美しさを体現していたし
エマストーン(アビゲイル)はとにかく顔芸が素晴らしくて好きだなぁとしみじみ感じた。(初夜のお手てフィニッシュのかっこよい顔、ウサギを踏みつける時の恐ろしい表情などなど)

衣装やセット(城の外、中…様々な小道具など)がとても素敵だった。あの時代の女性はドレスで掃除とかコルセットを毎日巻くとか…本当に大変だったろうなーと思うよね。
しかし美しかった。ちょっと着てみたいなぁ。
あの白塗り化粧は嫌だけど…。

チャプターごとに分けられた話は寓話のような見方もできて何度か見ていく人にとっては色々発見があるのかも。

音楽も見事だった。
大部分流れていた不穏なメロディが印象的。
まるで屋敷の扉が鳴らしているのか?と勘違いするような不穏な音、よく聴くと多分バイオリンかなんかで「ギィギィギィ…」て演奏しているやつ。無音だと味気ないし音楽になると邪魔な感じがする、ちょうどいい不気味さだった。
あと
ラストの暗転中の森の音が本当に見事だと思った。
アン、サラ、アビゲイル…
女たちは真っ暗な森の中、様々な敵から身を隠し闘いながら生きていく

森の音は否が応でも私たち観客にそれを体感させるいい音になっていたと思う。

ラスト備忘録

サラは城を追い出されついには国外追放へ(手紙を送っていたがアビゲイルが焼いてしまいアンのもとには届いていなかった)。

アンの部屋で本を読み果物を頬張りながら足元のウサギを踏みつけるアビゲイル
ウサギの鳴く声を聞いてアンはアビゲイルの行動を見る。

大きな音がして振り替えるアビゲイル
痛風、糖尿などなどの病から半身動かずベッドから落ちたアンの音だった
匍匐前進でアンはアビゲイルから逃げようとする。
かけより心配するアビゲイル。
アンは一人で立ちあがり足をマッサージするようアビゲイルに命じる。
さすりながらベッドへ誘うアビゲイルだったがアンはそれを拒否する。

二人の顔がアップにうつる


バックにウサギの画像もぼんやりと……

で暗転
いみ

いみ