来夢

ザ・スクエア 思いやりの聖域の来夢のレビュー・感想・評価

4.0
『ザ・スクエア 思いやりの聖域』
第70回カンヌ国際映画祭パルムドール受賞作。
美術館に新しく展示される作品「ザ・スクエア」。その広告動画と美術館のキュレーターである主人公が巻き起こす騒動を中心に、人と人の格差差別、無関心を皮肉たっぷりに描く。ノーガードで打ち合いを求めてくるような潔さと、正しいものが何処にもないような不安感が混在し、そこから逃れるように頭をフル回転させて答えを探してしまう。コメディっぽく宣伝していたり、芸能人のコメントでも爆笑した的なことが書いてあったりするけれど、笑えるシーンの意味を考えると笑いたくても笑えない。お客さんいっぱい入っていたけれど、終わったあともズーンとした空気が漂っていました。つまり、俺が好きなやつです。ストーリーは凄く分かりやすいけれど、答えを出すのは凄く難しい。知的な映画でしたが胸糞系苦手な人は注意ね。
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