水が主人公で、山に雪が降り、雪が解け、川となり、街中を通り、海に還る。という流れ。人も台詞も音楽も一切排し、カットごとにその場の録音を流しながら高画質な連続写真をひたすら写すという気の遠くなる、いかにも現代美術館とかで展示されてそうな作品。前半のまだ水が山とかにいるところはやや退屈だが、さすがに写真の質が抜群で、街中に出た時のインダストリアルな夜景が美しい。工場の人工的な巨大建造物と水が対峙するも人がいない異様さ、そして海を映してどんどん空が夕焼けで染まっていくラストは圧巻。浄化される。
2017/3/16 mubi