金もねえクソ汚ねえド田舎で腐って家族も問題あって夢も希望もねえでも才能はあるっぽいんだ俺は私はここから抜け出すんだって下敷きで語られるサクセスストーリーって人間史上で一体何本目だね?それで泣いたのは一体何回目だね?久方ぶりに映画を観れるって選んだのは大作でもエンタメ作でも感動作でもなくてこの僕の鬱憤まみれの現実を映画的にぶち破ってくれる作品だった。この映画は期待通りぶち破ってくれた。
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鬱屈した現実を積み上げて、その最後まで溜め込まれたカウンター、ラストパフォーマンスの威力がすげえ。
段積みされてく環境と条件は楽しいけど、そのストーリーテリングも撮り方もなんだか荒々しく粗くて、「やばい僕あんまノれてないのかも」なんて心配してた。してたけど、バチクソ響いたなー。ギョワーそうくるかって。ああそれが確かに全部回収する方法やなって冷静さ保ちながらジュルジュルと泣いてたなあ、不満と鬱屈を段積みしてきたからこそ放てたという、醍醐味さに。
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・キラーPがときどきマジで醜いのが良い。ラスト前のドラッグストアに来たとかなんか、曙みたいだったし。
・手持ちのドキュメンタリックと、アニメーション的な映像遊び、マッチしてたのかなどうなのかな。世界観の作り方としては非常にデリケートなところを攻めてる気も。
・「良いカードを偶然2枚引く」展開については、ストーリーとしては賛成しつつ、彼女らの活動範囲の狭さにも思いが行ってしまって、これまた難しいところだなと。
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大声出したいなーって思ったなー。主人公はみんな大声出すんだよなー。現実で大声出すのってむずいんすよね。