烏丸メヰ

バンブルビーの烏丸メヰのレビュー・感想・評価

バンブルビー(2018年製作の映画)
4.2
かつて遠い宇宙の戦火の中、勇敢さゆえに機能を奪われ傷ついた機械生命体がいた。
時は流れ1980年代末のアメリカ。一緒に機械いじりをしていた大好きな父の死後、寂しさを募らせていた少女はある日ガラクタ置き場に一台の車を見つけ、修理に没頭していく。

お気に入り作品記録。
私は、小柄で華奢ながら体当たりのアクションやホラーからキャリアを積み上げてきたミーガン・フォックスさんのファンであり、マイケル・ベイ監督による『トランスフォーマー』もかなり思い入れがあるが、その作品群の持ち味から大幅な方向転換がなされた本作は、一本の映画として観たとき素直に楽しく、予備知識不要で、完成されたエンタメとして過去シリーズ以上に愛着がある。

たくましいイケメンと華やかな雰囲気の美女、といったベイ『トランスフォーマー』の典型的ヒロイック主人公とは対照的に、内気で悩み多きメカオタクの少女と不器用な少年を主人公にし、不完全なバンブルビーとともに歩む友情の人間ドラマが泥臭くも優しい。

派手な戦闘だけでなく、日常や、人との触れあいの中での仕草といった数々の変形の一つ一つに面白さがあり、バンブルビーには可愛らしさを感じるほど。
そして映画ラストのトランスフォームに至るまで、トランスフォーマー好きにも初めてトランスフォーマーを観る人にも、胸の熱くなる等身大の感動をくれる。
(平成末期に何故かミームだった某レトロ洋楽が流れるシーンにも注目!)
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