ひらさま

ボビーのひらさまのレビュー・感想・評価

ボビー(2006年製作の映画)
3.0
彼が大統領になっていれば、アメリカの歴史は変わっていたはず
運命のイタズラか、あるいは仕組まれた陰謀なのか、兄に次いで暗殺という悲劇に見舞われたロバート・ケネディ
彼はアンバサダーホテルで勝利宣言をした直後に銃弾を受ける
本作はそのロバート・ケネディを描くのではなく、たまたまそこに居合わせた複数のいろいろと訳ありな人々を巡る群像劇
でも、極めて喪失感の大きな事件を軸にする必然性が不可解
こりゃ陸上のポセイドン・アドベンチャー!
支配人と電話オペレーターの浮気とか、ドラッグでハイになってバカやらかす選挙の応援スタッフとか、ダブル勤務で楽しみにしてた野球の試合を見れなくなったウェイターとか、そんなボビーとは直接関係ない逸話や人間模様を並べておいて、最後には船が転覆する
確かに同じ船に乗り合わせていたのかも知れませんが…
恐らくはボビーをリスペクトして製作された映画かと思われるものの、安直で底の浅いグランドホテル型メロドラマの域を出ちゃいない