つう

映画ドラえもん のび太の宝島のつうのレビュー・感想・評価

3.0
『便利道具で堕落させちゃうドラえもんこそ川村元気だ!』

宝島を発見すると皆の前で宣言したのび太はドラえもんの道具「宝探し地図」を使って冒険の旅に出ると、そこには海賊が現れたり、宝島に眠る秘密に迫るのだった…

映画ドラえもん。いわゆる大長編ドラえもん38作目となるのが今作。

監督は今井一暁。水田ドラえもんTVシリーズの演出などを手掛けるなどキッズアニメを手掛けるコトの多い今井一暁の映画初監督作品(のハズ)

脚本は「君の名は。」「バケモノの子」「電車男」などをヒットさせた名プロデューサーが担当する。

監督が初監督もあってか川村元気が脚本を担当しているのを凄く前面に出して宣伝している。自分も、それをキッカケで鑑賞しに行った。

大長編ドラえもんと言えば過去の映画や小説を下敷きにして、それをドラえもん用にアレンジするのが特徴なのだが今作は冒険小説の古典「宝島」と映画「クレイマークレイマー」が下敷きになっている。

自分は劇場で鑑賞するのは水田ドラえもんになってから初でした。嫌いになったとかではないんですが。まぁ、年齢もあって良いキッカケと自分に言い聞かせて足を運ばなくなりましたねw

さて、肝心な内容ですがキチンと大長編ドラえもんしてました。
特に序盤は、アクションシーンでもないのに作画頑張るなぁという感じにヌルヌルと動く。

中盤は…少し間延びというか。ダレましたね…冒険感がなくてセリフで説明して進展がないのでチョット退屈になってました。コレは川村元気は3幕構成をキチっとなぞるせいだと思いますね。

後半はラピュタか?みたいな演出もあったりして畳みかけるように展開していきます。実際、盛り上がりますし感動するような感じでイイなと思いましたが…

チョット、対象年齢が高めな話じゃない?ドラえもんのメインターゲットの小学低年齢というか少し上な作品になってるような感じになったのは少し引っ掛かった。

どちらかと言うとドラえもん映画を卒業して初めて観るアニメ映画っぽくなってる。ドラえもん映画とジブリの間っぽくなってる。

そういうのを作りたいってのが川村元気にあるんだろうと思いますね。「friends もののけ島のナキ」を企画したりもしてるので…

AとBを掛け合わせたら上手くいくというプロヂュースのやり方を知ってる川村元気だからこそ上手くまとまった作品になってました。

子供たちも多かったですが川村元気だから行ってみるか的な大きなお友達も結構、入ってるのでオレも含めて、まんまと川村元気に乗せられてるオレなのでしたw
つう

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