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ロド二ー・キングのkissenger800のレビュー・感想・評価

ロド二ー・キング(2017年製作の映画)
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吃音症で知的障害ある青年『ドゥ・ザ・ライト・シング』(1989)、肌の色でpassing可能な警官『ゲット・オン・ザ・バス』(1996)、コワモテなだけかと思うと兄貴肌のところもあるストリートの顔役『ラストゲーム』(1998)。etc., etc.
スパイク・リーの初期作における存在感を振り返るだけでも、ここで見せる力量に驚くべきではないのでしょうが、いやー驚いちゃった。ロジャー・グンヴァー・スミス、ひとことで言って、ツヨい。

ロドニー・キング本人にはまるで似ちゃいないのに解釈として絶妙の「みんなもう暴動は止めて」ステートメントの再現は典型ですが、スタンダップという形式が持つ自由度と強度に目を見張る思い。僅々1時間とは思えない濃厚なひとり舞台でした。

警官に56発(注:ごろっぱつじゃないよごじゅうろっぱつだよ)殴られるロドニー・キングを、道路をはさんだ向かい側のビルからたまたま撮影していたひとがいて、そのビデオテープを持ち込まれた放送局がOA。がLA暴動(1992)のきっかけなんですけど、そういえばトラックの荷台に押し込められたベトナム人技能実習生を棒で殴って、その様子に笑い声をあげる日本人動画、あった気がしますね(2022)。

うん、似てないか(似てないか?)
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