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ハッピー・デス・デイのblacknessfallのレビュー・感想・評価

ハッピー・デス・デイ(2017年製作の映画)
4.0
女子大生が自分が殺される日を何度も何度も繰り返すタイムリープ映画。
評判いいからレンタルした。

いやぁ、本当に何度も殺されるねぇ笑
最初の2回ぐらいで構造は分かるんだけど、ちょっと不安になったんだよ。
殺される日をリピートっていいアイディアだけど、出オチ的に終って失速しちゃんうじゃないかと。
その日を何度もって、かなり使い古されてるし笑

心配は杞憂だった。殺されて、その日を繰り返すうちに変化がでてくるんだよ、状況や主人公の心理に。

ここが巧みだった。まず状況なんだけど、自分が殺されるって分かるわけだから、それなりに想定できる自衛をしていく。これが見ていて楽しい、あれ、前回と違う動きしたけどどこで殺られるんだろう?って興味を持って見れる。
殺られる過程のバリエーションが豊かなんで、そうきたか!とおもしろがれる仕様になってる笑

何回も失敗するうちに、どうせ殺されて明日になれば誰も覚えてないんだからと自棄になり、全裸でキャンパス歩くシーンは爆笑した😂

心理の方、これがマジでよかった。
主人公の女子大生のツリーは自分のルックスの良さを鼻にかけて、多くの男と関係を持ちそれをステイタスのように思ってる。端的に言うと傲慢なビッチな子なんだよ。
それが何度も殺され同じ日を生きることで、異性の友達(やってる男も含む)や大学寮のルームメイト、所属サークルのメンバー達に自分がいかに自分勝手に振る舞い、周りを見下していたのかを思い知り、反省し人間的に成長していく。

この展開は予想外だったね、最初は本当にいけすかない感じだから、殺されるのザマァwって思って見てるんだけど、殺される回数が増す度に、くだらない人間だと見下してた人達の優しさ、人間性の深さを発見し自分の浅慮を恥じ、態度を改め第一印象から想像もつかない良い子になる笑
だから、段々彼女に感情移入して、早くこの無限地獄から抜け出して幸せになってほしいと思えてくる。

そして、彼女を殺す犯人は大学のマスコットのお面🎭️をつけて襲ってくるから誰だかわからない。
犯人捜しのミステリーものとしてのおもしろさもある。

ホラー的な雰囲気やスプラッター・シーンはハッキリ言っておざなりで見るべきとこはないんだけど、他のおもしろさがてんこ盛りなんで気にならない。

とにかくアイディア賞もんの楽しい映画。
ホラー・コメディになるんだろうけど、女性の自立を画いたハートフル・コメディの要素が強い。
何かあり得ない変化に見舞われて自分を見つめ直し成長するって意味で"アイ・フィール・プリティ"みたいだと感じた。
ホラー好きよりそーゆーの好きな人の方がハマりそうだな笑
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