品行方正ではないけれどもイケてる女子大生ツリー。誕生日に何者かに殺された彼女は時間を遡り、朝のベッドで目を覚ます。一体誰が？何のために？犯人探しのループ系ホラー。
ゴア表現は全くないのでグロいのが苦手でも大丈夫。導入部分こそホラー系の演出が続き、主人公も死にまくるのだけど、本人や観客が慣れてきた頃には演出もコメディタッチになっていく。その絶妙な加減が楽しい。細部の設定は荒いけども、伏線の演出は巧みでなるほどなーと思える仕掛け。
何よりヒロインのぶっ飛び具合がいい。主人公のツリーはホラー作品の序盤で殺されそうな典型的ビッチ系美女。気が強く、程よいダメさでサックリ殺されてしまうからあまり悲壮感を感じずに見ていられる。もともとの女優さんが表情豊かな美女なので、見ているうちに好感を持ち始め、気がつくと応援したくなっている。
メンタルの状態で彼女の化粧が変わるのも芸が細かい。ダメモードの時、メイクは崩れてドロドロなのにやる気モードに入るとキラッキラ。テンポよくコミカルに能天気に楽しめる良作でした。
