DJりん

ハッピー・デス・デイのDJりんのレビュー・感想・評価

ハッピー・デス・デイ(2017年製作の映画)
4.1
ただのホラーでは無く予想以上に深かった作品。
まず私はツリーが常識を遥かに超える怪奇現象を経験し次第に自分を見つめ直していく様がナルトに出てくる幻術「イザナミ」みたいだなと思った。
きっとツリーが序盤の様になってしまったのは母親を失ったショックが大きかったからだと思う。
それに運悪くそれが思春期真っ只中に起きてしまった…
大体の人がその時期って親との関係が上手くいってなかったりなんか素直になれなかったりする時期だと思うし、特に女子なんかは母親とは話しても父親とは全く話さないなんて状態でもおかしくないはず。
こんな状態の時に母親を無くしてしかもこれも運悪くある程度自分が成長しちゃってるから父親の感じている辛さも自分を心配してくれている気持ちも充分過ぎるくらい理解できる。。
こんな風に誰が悪いという訳じゃないけれどお互いに気持ちがすれ違い続けて今のツリーが出来上がったという背景を容易に想像することが出来てホラーなのに結構深いじゃん🧐と感動させられた。
私的にはきっとこのエンドレスデスゲームはツリーの母が最後の最後に用意していた公正プログラム的な物のように思えた。
これ以上自分の娘が訳わかんないゴミみたいにくだらない男達に汚されていくのを見てられなくてリスクはあるけれどこれにかけたのだろうなという母の想いを感じた。
死のリスクはあるが本当の自分を見つめ直しそれと同時に真剣に未来に目を向ける。
それが出来ればおのずとこの無限ループから抜け出す道を見つけられる。
自分の娘を信じていたのとまあこれまでの行いの報い的な要素を込めた母からの最後の誕生日プレゼントの様にも思えた。
想像していた以上に恐ろしさも感じられ、同時に予想外の人間的な深みも感じられる素晴らしい作品だったのでクリップしている方に限らず沢山の方に是非見て欲しい作品だった。
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