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アトラクション -制圧-のrollinのレビュー・感想・評価

アトラクション -制圧-(2017年製作の映画)
3.3
DQN版メッセージ。

『第9地区』と『エリジウム』のVFXチームが参加してるだけあって、シスの復讐のインビジブル・ハンドがコルサントに不時着するシーンのような冒頭の映像美はヤバし。

ロシア語は分かりまへんが、それ故にあの地図記号みたいな文字の形が宇宙人語のように見えて新鮮やったし、モスクワの半分スラム化したような団地もSF的景観としてはバッチリ。

ただこの映画、シーンの予算配分が完全に常軌を逸していて、率直に言うとあなたが不老不死で永遠ほどの時間を持て余していない限り冒頭とラストだけ観れば十分。
映画の大半を占める人間パートの既視感とリアリティの無さには不安すら覚えるし、ヴィルヌーヴ監督があれだけ乗り越えるのに時間を割いた文明間のATフィールドなどロシアには存在しないのでがんす。

しかし、このやり尽くされたものを全力でやりきる完全に誤った姿勢には好感が持てるし、ここでさらに技を磨いたスタッフがニール・ブロムカンプ監督とさらなるSF映画の高みを目指すための助走になったとしたなら、僕は全力でエールを送りたいと思った次第でがんす。
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