dita

ブレス しあわせの呼吸のditaのレビュー・感想・評価

ブレス しあわせの呼吸(2017年製作の映画)
4.0
@シネ・リーブル梅田  

昨年からイギリス映画との相性がホントに良いなぁ。実話であり難病モノなのにとにかく陽気で不謹慎ジョークもたくさん。お金に余裕があるとか仲間に恵まれたとかもちろんあるけど、何より人生を楽しむことを選んだロビンの笑顔に何度も泣いた。障害を持った人の映画ではなく、人が人として生き抜く映画だった。

こういう映画って困難に立ち向かって感動のラスト!という感じになりがちやけど、ロビンが出来ることと周りが協力出来ることの中から創意工夫をして「今」を楽しむ様子を描くことに拘っていたように見受けられて、それってやっぱり近くにいた息子がいちばん伝えたいことだったんだろうなと。

映画を観ている間ずっと、どうしてもロビンと高山善廣選手を重ねてしまい、昨日まで動いていた身体が動かなくなることがどれだけ絶望的なことなのか、そこから気持ちを立て直すことがどれだけ困難なことなのか、わたしには推し量る術もないけど、高山選手はリングに立っていなくても闘っているし、ロビンも笑顔の影で必死で闘って人生を生き抜いたんだと思う。

生きたいと思えないなら、とりあえず死ぬことを諦めてみよう。
出来ないことに挑戦するんじゃなくて、出来ることから出来ることを拡げていこう。そこから見えてくるものは必ずあると信じたい。
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