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寝ても覚めてものentamickのネタバレレビュー・内容・結末

寝ても覚めても(2018年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

「きったない川やな」
ラストシーンのこのセリフで今までの不自然な関西弁が昇華されました。
およそこの為だけに関西弁が使われていたのでしょう。このセリフ関西人めっちゃ言いますからね。
そして最後の「でもキレイ」で物語はキラリと明るい光を放って終結します。
色々捉え方あると思うのですが、私は人の生き様のメタファーと感じ、胸をギュッと掴まれました。

全体的に実験的?前衛的?な演出が多用されており、最初はそこに違和感を覚えたものの、何らかの意図を見出しながら観続けていくうちに、興味深いものに思えてきました。
特に麦が出るシーンは終始夢を見ている様な描かれ方をしていて、棒読みのような演技にもリアリティを感じさせられたのは不思議な感覚でした。
チェーホフや、ドライブシーン等、ドライブマイカーを彷彿とさせるシーンも多く、この作品を経てあの名作が出来たのだと思うと感慨深かったです。
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