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シンコペーションのshibamikeのレビュー・感想・評価

シンコペーション(1942年製作の映画)
3.5
アメリカにてジャズが世間を席巻していく模様を楽しめるガーエー。石鹸でしっかり手を洗い、世間体を気にしながら映画を接見。

序盤はもう興奮しまくった。夜、教会でゴスペルを歌って爆発する黒人達。

シカゴのナイトクラブでは、ニューオリンズ育ちのヒロインが「これがニューオリンズサウンドよ!」とピアノでダカダカ弾き始めると、聴いたことの無い音楽で呆気に取られるシカゴピーポー。それが知らず知らずとみんな踊り出さずにいられなくなる!

そして、その演奏を聴いた警官?が「風紀を乱す危険な音楽だ!」と真っ赤になって怒る!

ヒロインは裁判にかけられる!(マジだぜ!)
裁判長が至極もっともな提案をする。
「あんた、一体どんな音楽を演奏したのか、ちょっと聞かせてよ。」
そして、裁判所で例のゴキゲンナンバーをぶちかますヒロイン!裁判傍聴人達が手拍子とステップをおっぱじめ、大盛り上がり。いやぁ、シビレタ。ボロ泣きでしたね。カッコいいものを見ると涙が出る不思議。

エルビスの腰くねくねダンスやビートルズの長髪が当時の大人達を困惑させたように、やはり痛快な反逆というのはとても胸がスカッとする。

聴衆のノリ方もイカス。床に足をスーっと擦らせて、不思議な音を聴衆みんなで出す。ああいうのは初めて見た。

ここら辺の時点で映画はまだ序盤。
「これはとんでもない名作の予感…」
と石鹸で手を洗い直し、気合いを入れ直した自分であったが、これ以降はあまり面白くなかった。
戦争で恋人が死んだり、終戦後は金のために音楽をやるのか、信念のためにやるのか、みたいな話であまり自分は興味が湧かなかった。ガッカリ。


タイトルの「シンコペーション」というのは音楽の技法の1つらしく、強い拍と弱い拍の位置を通常と変えて、リズムに変化を与えることらしい。
「なるほどねえ…」と自分は小さく呟き、自分の局部に潤滑液体を垂らし、「へへ、チンコローション。」と寂しく笑ってジャズを冒涜し、股関にインプロビゼーションの爆発を感じるのであった。
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