このレビューはネタバレを含みます
LGBTを扱った題材ではあるが、これは純粋な恋愛映画だった。
日本の田舎の高校のあるクラスで行われたLGBTの授業。これがきっかけで、クラスの皆がクラスにLGBTがいるんじゃないかと疑い出す。
桜は好きになった相手がたまたま女性だっただけで、レズかと問われると違うかも知れない。花ちゃん先生はそもそも桜の話を寄り添って聞いてあげるだけで良かったのに要らぬ優しさが桜を傷付けるきっかけを作ってしまった。
もし、自分のクラスにLGBTの友達がいたら、当事者の周りの人々の反応がそれぞれリアルで日本ではまだまだ理解されにくい事だと改めて感じた。
思春期という多感な時期だからこそ過剰に反応したり当事者を異質なものとみてしまうんだろうな。
桜が好きだった月乃は桜の告白に戸惑い友人を守ろうとする優しさは伝わったが、それは桜本人の想いを否定する行動だった。
エンドロールの桜が話す恋バナは普通の恋する女子高生と何も変わらなかった。
ただ話を聞いて欲しかった。理解して欲しかった。それだけなんだろうな。
好きな人から自分を否定されたようで辛かっただろうな。
月乃がカランコエのシュシュを外して泣き崩れたシーンは私も優しさを間違えて友達を傷付けてしまった経験があるからこそ悔しさと後悔がひしひしと伝わってきてみていて切なかった。
カランコエの花言葉
"あなたを守る"
40分と短い時間だけど、見応えがあった。
エンドロールが印象的な忘れられない映画の一つになった。