やっぱり最後は「ぶら下がる」ベルモンド。本来ならドタバタ・コメディなんだけど、今や時代の速度に置いていかれてドッタンバッタン・コメディに感じてしまうのはやむを得まい。要するに、昔はめちゃくちゃ笑えたはずのドリフも、今改めて見るとそれほどでもないのと似ている。
だからと言って全く面白くないわけではなく、雑で「ス」が入ってるだけで、お味自体は悪くない。仕掛けも大がかりだし、欧州を股にかける鉄道の疾走感も空撮も、絵的に実に気持ちいい。
ノリはルイ・ド・フュネスものに近いと思って観ていたら、監督が同じで主演コンビの片割れがJPになってただけだった。
あとは、安定のthe dandy デヴィッド・ニーヴンに、同じく安定のthe ugly イーライ・ウォラック。
個人的には、対向列車にロープが引っかかって持って行かれるシーンが一番笑えた。絶妙の呼吸。