このレビューはネタバレを含みます
最初の発端は超軽い事なのに重いなあ。
個人間の問題なのにその背景に根深い国や民族の問題があり、それがあぶり出されていく展開が面白い。
中東、ユダヤ、イスラムとキリスト教、問題が複雑過ぎる。あんな環境じゃ確かに簡単に謝れないかも。
特にあの弁護士親子の事態の
引っ掻き回しっぷりが凄い。
あの親父弁護士の人の演技は素晴らしかった。有無を言わせない迫力がある上に目力がヤバい。
にしても右翼にせよ左翼にせよ人の問題を自分の主義主張に使うのは罪深いなあ。
主人公の店にユダヤ印の六芒星を
書いたり、電話で脅迫した奴らは最低。
あのせいで巻き込まれたピザ配達人が1番可愛そう。
簡単にヒートアップしちゃう当人たちも問題大有りだし、そもそもどちらも大人気ない。
事が大きくなってから車を直すことで少し和解する場面は上手かった。修理って行為を人間関係の歩み寄りに重ねるのも上手いし、その前の車にお互い乗った時に運転席の方向が逆になってるのを捉えたショットも関係性を表してて映画的だった。
この映画の中では平和的に終わってくれたけど、まだまだ問題は山積みのはず。もっと中東に関して勉強したくなった。
