Automne

ジョニーは行方不明/台北暮色のAutomneのレビュー・感想・評価

3.8
ささいな瞬間がしっとりと描かれていた作品。
父の喪失がテーマとしてあり、ジョニーの行方不明と重なるようで重ならない。何か起こるようで何も起こらない日常。"動いてるようで動いてない"のセリフ自体が映画のコンセプトなのだと感じられる。
用意されたシナリオよりも映画的な瞬間を切り取ろうとする意思はすごく感じられて、変わったシーンの集積としての映画というのが侯孝賢の弟子っぽい感じする。美しいカットはあるのだけれど物語として何か機能していたのかどうかは疑問。オーガニック行きすぎるとそれはそれで味しなくなっちゃう。
繊細な瞬間の数々に浸されるような佳作です。
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