愛が執着に変わるんじゃない。
執着を愛だと思いこむだけ。
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夫婦間の仲違い、養育者を巡る裁判。
現代社会では日常茶飯事。
残念ながら、事件にまで発展することも、ままある話である。
調停シーンから始まる。
どちらの主張も等しく聞こえる。
どちらかが嘘をついてる?
それはわからない。
こんな調子で物語中盤までは、
どちらが悪いのか掴めない。
第三者となると、数日間を追ったって、ここまでわからない。見えてこないものです。
ここが怖いところですね。
終盤になる頃には何が不具合なのかがわかるけれど、
当事者であったって、
どうすれば回避できたのかは、
やっぱりわからない。
元配偶者であって子供が二人もいたら、
どうやって対処できるのだろうか。
どうやって過去の思い出や感情や習慣を引き払えるんだろうか。
周囲も一緒になって、
エスカレートさせてしまっているのだけは確かなのだけれども。
でも、一番巻き込まれているのは、まぎれもなく子供たち。
大黒柱で厳格な父と
おかしい父の違いなんて受け止められるわけもなく。
実際に僕たちは正に隣人で、
人ごとじゃないですね。
執着が火花を散らすのはいつからなんだろう。
「愛」という曖昧な隙間に逃げこんで、誰の手も出せないようにしてしまうのはいつなんだろう。
自分ならどうなのだろう。