トーリターニ

ジョン・ウィック:パラベラムのトーリターニのレビュー・感想・評価

4.0
相変わらず面白い。
あらゆる殺し屋に狙われているという数的不利に晒されたとて、ジョン・ウィックが負ける確率は五分五分なんだ……。

序盤のナイフの投げ合いシーンはマジで笑った。
ガンアクションもさることながら、今作では近接戦闘が特に見応えがあった。

とはいえ『SAKAMOTO DAY'S』で言うところの"殺連"みたいな設定にはやや食傷の嫌いが出てきてしまったのが残念。
流石にこの一本槍には不安を覚えた。やはり何かしらの強い復讐要素は欲しかった。
ダークヒーロー要素が一転して伝説の殺し屋みたいになるのは嫌いじゃないが不遇であり続けてほしかった。
しかしながら、コンチネンタルホテルのコンシェルジュたちも共闘してくれた展開は嬉しく、ヴィヴァルディが流れる戦闘シーンも気品に溢れてて良かった。

きゃりーぱみゅぱみゅが流れる寿司屋と言い、指詰めと言い、忍者みたいな連中と言い、外人の思うステレオタイプな日本的要素を強めた格好になった感があったのはちょっとギャグ的で面白い。
ガラスケースの部屋で闘うときに敢えて派手にガラスに突っ込んでくれるのも良いね。

ただ、馬も殺さなかったから安心してたら犬殺しが起きて死ぬほど悲しかった。シリーズを通してペット殺しは怒りのトリガーになってるのは一貫性があって好き。

少し骨組みが崩れたように思えたが終わり良ければすべて良し、また復讐心を生むようなクライマックスは本当に安心した。最新作に期待。