ハンスウ

小公女のハンスウのレビュー・感想・評価

小公女(2017年製作の映画)
3.8
今、JAIHOで独占配信してる映画ですが私はザ・シネマHDというケーブルチャンネルで観ました。直近では韓国の女性監督作品ばかり観てますが、本作も女性監督の長編デビュー作です。これはなかなか優秀でおもしろかったです。

ヒロインのイ・ソムさんという俳優さんは、けっこう体張ったりドラマでヒロインの親友役を演じたりしてるのを観たことありますが、個性的な顔立ちで、背がスラっと高くモデルみたいな立ち姿で、ダンサーみたいに指先が美しく見ていて飽きない人でした。そんなイ・ソムさん、まさにハマり役とも言える特異で鮮烈なヒロイン像を作り上げていてとても印象的でした。

話は昔の友人たちの家を泊まり歩くだけです。社会に染まらない浮遊するヒロインは時に人を苛立たせたり勘違いさせたりするんだけど、経済的に不安定な立場でありながら自分の生き方をしっかり確立させています。決して多くは望まず、ほんの少しの嗜好品を味わうことで生きていける。資本主義とか格差社会などはお構いなしの自由な振る舞いは、まぶしく、そして、たくましくさえ映ります。特異なヒロインと書いたけど、もしかしたら異質なのは社会の方なのかもしれないという錯覚を覚えさせられるほどでした……
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