七瀬

狼/男たちの挽歌・最終章の七瀬のレビュー・感想・評価

狼/男たちの挽歌・最終章(1989年製作の映画)
4.5
香港ノワールを見るぞ!と思って見たらあまりにも香港ノワールすぎて大満足だった作品。

以下メモ書き程度の感想を。

自分が傷つけた相手に、そうと知られずに贖罪をする、というストーリーが大好きなので、この作品はとにかくハラハラしながら楽しむことができた。

誰も救われない、誰も幸せにならないラストではあるのだが、みょうに清々しい終わり方だと感じたのである。
これはなんというか、主人公に「因果が巡った結果」だからとでも表現できるだろうか、
理不尽な最後、では無いのだ。つまり胸糞エンドではない。
哀しいけれども彼らの生き様を見ていると、このエンディングが最適解のような気がしてしまう。
(あくまで「彼ら」であって、ヒロインはずっと被害者だからそこはとにかく不幸でしか無いのだけど……。)

面白い悲劇をみた。というのもおかしな話だが、とにかく香港ノワールを観たいという気持ちがたいへん満たされて良かった。
七瀬

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