JunichiOoya

バナナ・パラダイスのJunichiOoyaのレビュー・感想・評価

バナナ・パラダイス(1989年製作の映画)
3.0
本年初映画は京都みなみ会館。
大阪での「台湾巨匠傑作選2020」を悉く見逃していて。この映画は師匠筋からパンフレットまでいただき、是非とも見なきゃと。

この監督さんは87年『村と爆弾』92年『無言の丘』と併せて三本の評価がとても高いということだが、どれも見てなくてその辺りからも期待度大でした。
現代史のメルクマールの一つ、あの89年の映画でもあるし。

日本の侵略戦争+八路軍との内戦状況から近現代台湾までを概観するには148分でもまだ足りない、という印象。
そもそも大河ドラマとかサーガとかにはついつい眉に唾つけて臨む方なので余計そう感じるのかもしれませんが。

ややもすると見る者を置いてけぼりにしてしまう、ブチブチと容赦なく切り刻む演出は、この監督さんの個性なのかしら?
何となく興醒めしながら迎えるラストのクライマックスもやっぱり唐突な感じで。
まあ、常套のストーリー展開なのでその唐突さに驚きはありませんでしたが。

あの演出を良しとする観客には訴えるところ大、の映画なのでしょう。
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