ニクガタナ

マスカレード・ホテルのニクガタナのレビュー・感想・評価

マスカレード・ホテル(2019年製作の映画)
3.5
人情ミステリー作家東野圭吾大好き。本作の原作も何度も読むほど好き。故に主人公新田刑事が木村拓哉?と違和感あって観てなかったが、息子が観始めたので気になって一緒に観る。けっこうホテルでの不倫とかばっかだけど思春期男子が観て大丈夫かな?と心配したが楽しめたよう。ホテル側の事情と警察側の事情がぶつかり合う無茶な潜入捜査設定で、犯罪捜査ミステリーの面白さもありつつ、宿泊客達との、東野圭吾得意の情を絡めた関わりで、主人公たちの人間としての成長譚となってるのがミソ。傲慢だった刑事が謙虚になって行き、頑なだったベテランホテルマンも心を開き、次第に二人が惹かれ合う感じがベタだけど好き。繰り返し正しいロゴ位置に置き直される文鎮が映画独自の伏線としてよく効いている。事件の幕引きは原作の方がロマンティックで好き。原作通りの冒頭、濱田岳がホテルのクレーム対応の部屋変更のシステムなど設定紹介のためだけのチョイ役で出てて笑えた。謎のあごひげが怪しい。その後もだいたい原作通りな印象で、原作ファンとして特に納得いかない点は無い。各キャラキャスティングも妥当で上手いこと映画化してると思う。問題の木村拓哉は悪くなかったけど、新田の年齢設定30代半ばのはずなので、田中圭くらいが良かったな。長澤まさみはイメージに近かった。良いコンビ。対面で話しながら照れてソッポ向く木村得意の照れ芝居にこちらも照れる。ホテルの中から外への1カットでのトラックバックなど、CG、編集を加味した撮り方が凝っている。佐藤直紀の手による劇伴も豪華で雰囲気良し。フジテレビ鈴木雅之監督の本気を見る。