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オンリー・ザ・ブレイブのhirogonのレビュー・感想・評価

4.1
アメリカの”森林消防隊”の活動を描いた実話に基づくお話。

森林消防隊という存在は、本作品で初めて知りました。
その活動の内容を知れるだけで、意味のある作品。
愛するもののために火災に立ち向かう男たちのドラマという素材は、それだけで琴線に響いてしまう部分があります。

アメリカの山火事の様子は、ニュースなどでも報道される。
特にアメリカ西海岸は乾いた気候で、山火事が発生すると、日本の感覚からは想像を越えるような大規模な火災に成長する場合がある。
そして、火災は住宅地にまで広がることも。
だからこそ、森林消防隊という存在がとても身近で重要。

アリゾナ州プレスコット市の森林消防隊は、レベル2の消防隊。
レベル1の精鋭の森林消防隊は、“ホットショット”と呼ばれる。
ホットショットは、従来は農業省直属の部隊のみだった。
レベル2の森林消防隊は活動範囲・内容に制約があるようです。


(以下、ネタバレ)
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プレスコット市の森林消防隊は、火災現場を目の前にして、「自分たちなら火災を食い止められたのに…」手を出せないケースを経験してきて、ホットショットに昇格することを切望していた。
その後、審査に合格して、市の森林消防隊としては初のホットショットとなる。

”グラニット・マウンテン・ホットショット隊”
それが、近くの山の名前に因んだ彼らの新しいチーム名。

主な登場人物は、
エリック・マーシュ(ジョシュ・ブローリン)~プレスコット森林消防隊の指揮官
ブレンダン・マクドナウ(マイルズ・テラー)~元薬中の隊員
デュエイン・スタインブリンク(ジェフ・ブリッジス)~消防署長
アマンダ・マーシュ(ジェニファー・コネリー)~エリックの妻

森林消防隊の活動は、時間的にも肉体的にも危険性という意味でも負担の大きな仕事で、家庭生活も犠牲になりがち。
妻や子どもたちとの関係との両立に悩む様子も、彼らの内面を掘り下げる重要なサブストーリー。

消防隊はいざという時のための日常の訓練が厳しいイメージですが、森林消防隊の訓練も、肉体的なもの・現場での活動スキル・基礎的な知識など、必要とされる能力は自分の命をも左右するものなので、厳しさが要求されます。

森林火災に関する、Tipsメモ。
木は火災の燃料、
防火ライン(木を切る、可燃物を事前に焼く、溝を掘る等)、
迎え火、
風向き・風速、、、etc
知識と智恵と経験が、結果を左右する。

終盤に発生した山火事は、想定を上回る規模になりつつあった。
山をなめるように襲ってくる炎は、時に消防隊のプロの予想すら越える勢いで進んでくる。彼らの対応は…。

原題の”only the brave”は、”勇気だけで”という意味。
仲間や愛する人を守るため、勇気で炎に立ち向かった勇者たちに賛辞を送りたい。

P.S.)火の表現
ネット情報では、火は3つの火を融合して作られているとのこと
1)実際に撮影用に起こした火
2)特殊効果で作られた火
3)CGで描き加えられた火
火災の炎の迫力はリアルで圧倒的でした!
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