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チェリーボーイズのoldmanSEヨKのレビュー・感想・評価

チェリーボーイズ(2018年製作の映画)
3.9
【ネタバレなし】原作未読。
あまりにもド・ストレートなタイトル(笑)
この手の青春あるあるネタの場合、観ている側への気持ちの作用が数パターンあるんですが、今作はコメディとはまた別の意味のイタイ笑い成分多めでした。

クンニ(林 遣都)、ビーチク(栁 俊太郎)、カウパー(前野朋哉)という、凄いアダ名の三馬鹿トリオ。
とにかく、やる事のベクトルがとことん間違っている!(笑)

若さも手伝って、フツーに女の子との接触もあるんだけど、見事なくらい自らその芽を踏みにじってしまう回避力!童貞力MAX!!

そもそも林 遣都と栁 俊太郎が演じる童貞なんて共感出来ないだろ!
…と言いたいところなんですが、むしろイケメン顔である林と栁が演じているからこそ、より"童貞こじらせスパイラル"の説得力が増しているという見事な作りでした。

フツーだったらこの三人の中で、一番ほのぼの系のカウパー(前野朋哉)が主人公のポジションなんだけど、この映画での主人公クンニのもう童貞とかそういう問題じゃない、性格の歪みきった共感させてくれなさといったらハンパない。
ただ、よ〜く思い出してみれば自分にも忘れかけていた封印した扉が…う〜ん…。

そして、メインテーマの笑える"童貞こじらせスパイラル"とは別の裏テーマである、田舎の限られたコミュニティでの一旦貼られてしまった"レッテル問題"は、作り手としてはそんなに真剣な問題提起ではないのかもしれませんが、結構シリアスに心に残りました。

本人は成長し心も変わってきているのに、一度認知されてしまったレッテル、そのキャラの枠からなかなか抜け出せない、抜け出させてくれない、自らも演じてしまっているという。
童貞問題が期間限定ならこちらは普遍的というか。
ある意味ビジランテのような世界と底辺で繋がっている闇…。
まぁこの作品ではそこまで深読みしない方がいいのかもしれません。

そんな感じで、意外と考えさせられたので点数高めです。