"hit me on the ground!"
ナチス侵攻と戦うユーゴスラビアの共産党員のカリスマ2人、クロとマルコが織りなすメロドラマ的歴史戦争映画。
自分が観たこの完全版(314分)は映画というよりは1時間ドラマ×6話という構成の超大作テレビドラマ映画という方がしっくりくる気がする。
冒頭のナチス空爆により、ベオグラードの街も動物園も何もかも破壊されてカオス空間が産まれる描写からグッと引き込まれる。
キャラクター全員パワフルで彼らの言動にイチイチ圧倒されてしまう。
戦争の悲哀というか、そこに生きる怪物的人物たちのタフネスと欲望を描き切った作品なので、元気をもらえる。
とにかく終始コッテコテのギッラギラである笑
二章終わり辺りからタイトルの“アンダーグラウンド"の真意が判り、たじろいだ。
ここで一気にストーリーの構造が独特になり、他の戦争映画に類を見ない超異空間展開が始まる。
このエミール監督作品は今回が初見だが、ポールバーホーベン的な爆発力、やり切ってる感で満ち溢れていた。
ラストのエンドロールが最高にカッコいい。ビジュアルもモノローグも痛烈なメッセージに溢れていた。
観賞後に達成感でいっぱいになる良作だと思います。