おなべ

犯罪都市のおなべのレビュー・感想・評価

犯罪都市(2017年製作の映画)
3.7
今作を鑑賞した方々のレビューを見てみると驚いた事に殆どの人が活き活きとしたレビューを書いている…いや「驚いた」というのは建前で、今作を鑑賞した人であれば活き活きするのも理解できる筈です。『新感染』でお馴染み《マ・ドンソク》主演、実話をベースにして作られた韓国ノワール映画…と言いながら序盤から中盤にかけてはシリアスな場面とは裏腹にコメディチックな内容が多分に盛り込まれているというバランスの良い作品仕様になってます。

パッケージのコピー通りどいつもこいつも悪党ばかり!警察、チンピラ、朝鮮族・中国マフィアにヤクザ、資本家まで、荒くれ者達の小さな火種から巻き起こった抗争は次第にヒートアップしていく…。

《マ・ドンソク》は圧倒的存在感と言うか、その恰幅の良い成りからしても完全に悪人面の強面からしても兄貴刑事役との相性抜群で、爆走する時もあれば、ド迫力の格闘シーンもあり兄貴の見所満載です。

そしてなんと言ってもやはりこの映画を語る上で外せないのは、大いに魅力のあるヴィランを演じた立役者《ユン・ゲサン》の怪演ですわ。長髪が却って存在感や壊さを倍増させ、加えて警戒心の強さとキレたら止まらないアグレッシブな性格にただひたすら恐怖を感じました…素晴らしい。

他の方がレビューで書かれているように、今作では一切銃火器が使われず、斧・鉄パイプ・角材・折りたたみナイフ・素手等々、主に肉弾戦が一種の確定条件となって戦闘が繰り広げられいたので、アクションは総じて見応えがありました。
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