第二次世界大戦末期、それぞれ波乱で壮絶な人生を歩んできた女性2人が出逢い、すぐさま意気投合しお互いの悲しみや苦しみを分かち合っていく。形は違えど、互いに同じ苦難の時代を生きた者として大きな苦悩を背負った彼女らが弱音や悩みを嘘偽りなく吐露し合う様は、名優2人のお陰もあってか凄く自然で素のようですっと胸に届いてきた。女性監督ならではの女性の視点に寄り添った心情の繊細な描き方や揺れ動く感情の機微が丁寧に表現されていたように感じ、監督の半自叙伝的作品ということも相まって、フェミニズムをはじめとした監督が伝えたかったメッセージをよりリアルなものとして受け取ることができた気がする。
