阪本嘉一好子

サイドマン:スターを輝かせた男たちの阪本嘉一好子のネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

一番好きだったシーンは最後。 ミシシッピー州のクラークデールにパイントップのマスタークラスができ、毎年夏に若者が集まってブルースを演奏したり、講義を聞いたりしているシーン。この財団はHopson Foundation(1852年)でパイントップはここで75年前に働いていたと看板に書いてある。オースティンという18歳の青年は、パイントップトップとウィリーとヒューバートの三人にはあったことがないけど、ただ彼らの音楽を聴くだけで、彼らにあったような気がすると。コネクションを感
じて、もし彼らがいなかったら、音楽はどうなっていたのだろうかと? いい言葉だねえ。もう一人の青年はこの音楽がなかったら、自分は他の若者のようにビデオゲームをしていただけだと。ここで、ブルースを見つけたことで、私は彼の一生は無限大に広がっていくことになると、彼らが、綿畑をバックに演奏している時、感じだ。これで米国音楽界でブルースが引き継がれているのがよくわかる。

現在活躍中のアーチストではこの二人をよく聞く。
1)ジョニー・ラング https://www.youtube.com/watch?v=bb6wkH7g7zM
2)ジョー・ボナマッサ https://www.youtube.com/watch?v=pvvgZMGp5Uo

最初、『サイドマン』という言葉のイメージがピンと来なかった。現在、一人一人、実力があるものがバンドで演奏するし、言葉の意味から考えても、こういう言い方は減ってきていると思う。当時は実力があるアーチストの世界より、それを発揮する機会が与えられなかったのかもしれない。または何か他に?マディ・ウォーターズのサイドマンとされた、ピアニスト、パイントップトップ・パーキースとドラマーのウィリー“ビッグ・アイズ”スミス。そしてハウリン・ウルフのギタリストのヒューバート・サムリンの三人の足跡に焦点を当てているが、この三人のことは全く知らなかった。彼らの偉大な功績がここに残されたことに感謝する。

1967年からのザ・バンド(リヴォン・ヘルム - ds., mandolin, vo.ロビー・ロバートソン - gt.リック・ダンコ - b., gt., vo.リチャード・マニュエル - key., vo.ガース・ハドソン - key., sax.)はブルースも演奏するがサイド・マンは誰かと言われると答えられない。また、メンバー全員がボブ・ディランのバックバンドで当時から実力を認められていたからかもしれない。この映画でこのバンドのヘルムの言葉だけが引用されただけだが、当時はアメリカでのバンドでは全員が実力を買われ、注目を浴びるのは稀だったのかもしれない。

ウォーレン・ヘインズ 、デレク・トラックス 、スコット・シャラード、それに、亡きグレッグ・オールマンもブルースを演奏している。オールマン・ブラザーズ・バンドのギタリストがコメントをしているが、不幸にも内容を忘れたので書けない。初期のオールマンではなく後期のオールマンが影響を受けたようだ。個人的にあまり後期のオールマンを聞いていない。

パイントップトップ・パーキースとドラマーのウィリー“ビッグ・アイズ”スミス。そして、ギタリストのヒューバート・サムリンは2011年に8ヶ月離れてこの世を去ったらしい。