ピッツア橋本

夜の大捜査線のピッツア橋本のレビュー・感想・評価

夜の大捜査線(1967年製作の映画)
4.2


とある深夜に起きた強盗殺人事件。電車のホームで待っている黒人をとっ捕まえて署まで連行したら、何と彼は違う州の優秀な捜査官であった!
そんな黒人警察が中心になって事件の解決に向かうサスペンスドラマ。

時代性もあってか、黒人警察が捜査に協力するまでのくだりが相当荒く感じるが、そこに目を瞑れば痛快な捕物帳。

初めは非協力的な署長も実ははぐれもので、黒人警察に心開いていく様は程よいドラマがある。

1番の見ものはやはりビンタ合戦!地元の富豪に聞き込み捜査に行った時にニガー問題で、黒人警察が張られたビンタを張り返す。あの緊張感とビンタの意味はすごく象徴的。

際立った銃撃戦や肉弾戦はなかったが、黒人問題を要所で言及しつつ、奥深い人間ドラマを追ったシナリオはとても好意的。

オールロケも町の寂しさを程よく捉えていてグッド。

ただあくまで67年の映画なので、あまりに重厚なサスペンスやトリックは期待せずに観て欲しい。

バランス良く楽しめる映画です。
ピッツア橋本

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