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釣りバカ日誌20 ファイナルのhoteltokyoのレビュー・感想・評価

釣りバカ日誌20 ファイナル(2009年製作の映画)
4.7
西田敏行演じる出世よりも釣りを優先するサラリーマン浜ちゃんと、三國連太郎演じるその企業の取締役代表鈴木社長ことスーさんによるドタバタコメディ。世の中の不景気が鈴木建設にも押し寄せる。業績悪化で責任を取ろうとするスーさんは箸休めに浜ちゃんと北海道へ行くも、体調が悪化してとこに伏せてしまう。泣くも笑うも釣りバカ日誌のファイナル・・的な物語。

押し寄せる鈴木建設のピンチを営業三課の浜ちゃんが救う。なんと相手先の重要人物と釣りの話をして、一緒にスポーツジムで汗を掻き銭湯に入る。そして受注した金額なんと200億円以上。これぞ営業の鏡。そのため、スーさんから社内で「会長賞」をもらった浜ちゃんはスーさんと一緒に小料理屋へ行くと、女将さんの娘、吹石一恵演じる裕美と出会う。裕美は親の許可を取らず誠実な彼と同棲を初めてしまいわだかまりを残していた。でも大丈夫、百戦錬磨のスーさんと浜ちゃんがいればなんのその。

それにしても、いつの時代もその時起きた出来事や背景を象徴してきた釣りバカ日誌。1から観始めて世界的な物価上昇に伴う日本企業の苦しみなどがこのファイナルでも垣間見える。だがこのファイナルが上映されたのは2009年。あれから10年以上経っているわけだが、今だにもがきつづけている日本を見るとこれからも大変な情勢になっていくのだろう。釣りバカを観ると、世の中に嘆く暇があれば釣りへ行き、時に気楽に時に楽しく生きたほうが、得なのだと気付かされる。

なにか人生の指針で迷った際はまた必ず見返そうと思う。それだけ言葉にはできない素晴らしさが詰まったシリーズだった。
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