いやあ〜改めて言うのもなんですが、
映画って数多の男女の関係を描いてきたけれど、まだまだ私たちがあまり観たことない角度からの切り口あるんですね〜
特別な愛の形を描き出し時、その色合いや肌合い、つまり、萬人である観客にあるリアリティとともにそれらを送り出す為には、
普段以上の演出力と演技力が備わっていなくてはならないんだと思う。
本作がまさにそれ！
特異な形に命を吹き込む、
少なくとも【好き嫌いは別にして】観客に最後まで、着視させる力がある。
監督ボール・トーマス・アンダーソンの抑揚の効いた演出と、
圧倒的な演技！ダニエル・デル・ルイスの存在感！！！
彼を観るだけで、劇場にお金と時間をかける価値は十分にある映画です！
【お前は何者だ！て言われるような上から目線ですが(･_･;】
役者志望の人は絶対に観るべき芝居だと思います！
ダニエル・デル・ルイスの出てる映画って、正直あまり観てこなかった、、
「ゼア〜」も未見。
ほんまに凄い役者だわ！
まずあの立ち振る舞い、普通に立ってるだけ、メモ書いてるだけ、見つめてるだけで
それが全て3Dになって見えてくる。
比べるてはいけないレベルだろうし、その役に没頭できる環境も有無もあるとは思うけど、
先日、近日公開の主演映画について語っている日本の若手俳優が、
特殊な仕事の役どころを演じるにあたって、
「三日間、特訓合宿をしました！」て、自慢気に話していた。
彼も厳しい条件の中、最大限の頑張りを見せているんだろうし、その映画、その演技も良い出来になっているかもしれません。
でも、ね、そんな日本の若手俳優さんにも、この映画のダニエル・デル・ルイスの演技は見て欲しいなあ〜
多分あの主人公は、「大人の発達障害者」だと思う。
私は今まで、そーゆー人達を職業柄何人か見てきたけれど、
彼の演じるリアリティの純度は、まじ、はんぱないよ！
あの日常の同じ流れを大切にしているところ、それを乱された時の苛立ち、苛立った時の次から次へと溢れてくる攻撃の言葉！
アルマ、ダメだよ、サプライズなんか！
レイノルズが一番苦手なことだよ〜😭
あのサプライズのシーンの見事な緊張感！
そして、この映画はそんな完璧な歪な完璧ドレスの仕立て屋レイノルズを、超えていくアルマの存在！
アルマが出来てた時に、「そんなに美しくないのになぜ？」て、正直思っちゃった、、
でも、この役がアマンダ・セーフライドやスカーレット・ヨハンソンだったら、全く別の味わいになってしまった。もっとチープになっていただろう。
絶世の美女ではないヴィッキー・グリーブスのキャスティングの見事さ！
ここからネタバレ
あのラストの食事のシーンのアルマの表情、そして、それをわかっていて受け入れるレイノルズの表情。
凄いシーンだね。
彼は彼のルールから逃れたかったんだね、
自分を縛るものから自力では逃れられないから。
毒を盛るアルマは自己の精神の救世主でもあるんだ。
その時だけ、完璧な仕事の呪縛から逃れられるんだね。
大人の愛、ねじれた愛、
ドレスの仕立てたけで、モーレツにセクシー！
堪能しました‼️
