20歳からお茶のお稽古に通い始めた典子( 黒木華 )。
その後の20年以上の歳月に典子の身近に起こった事を、お茶のお稽古を通しながら季節の移り変わりの中で描いている。
「茶道」はお金のかかるお稽古というイメージが強かったけど、樹木希林演じるご近所の武田先生はざっくばらんな感じで、こんな風にお茶を習うなら良いね〜と思います。
お茶の前に頂く和菓子は季節を上手に表現していて美しい。
床の間の書や掛け軸など、改めて昔の日本人が大切にしてきた「暑い夏も寒い冬も、自然を楽しみながら暮らす」ということが目で実感できました。
たとえそれが当時の一般庶民からかけ離れた特権階級の楽しみだったとしても(笑)
毎回変わる希林さんの和服姿、初釜の時の生徒さん達の着物姿も中々良かった。慌ただしい現代でも、せめてお正月くらいは着物を着て和の雰囲気を楽しめたら良いな…と思いました。
希林さんはにこやかに演じていたけれど台詞の合間の呼吸はやはり苦しそうで、息使いの荒さが伝わりました。
ご冥福をお祈りします。