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ヘドローバのblacknessfallのレビュー・感想・評価

ヘドローバ(2017年製作の映画)
4.4
今のとこ小林監督の中で一番フィクショナルで不良やヤカラの暴力以外にもセールスが多い映画。マジでびっくりした笑

貧乏なDQNばかりが住む団地で新興宗教をやりつつ悪事でも荒稼ぎするカリスマ・ババアと孫の狂暴な兄弟の話。
家族なんだけどノリは偏差値低めのマフィアって感じ。
この3人の基本超自分本意な上に倫理観も壊れすぎてるんだけど家族仲は良い。グルーヴてか雰囲気や家族間の距離感が悪魔のいけにえのソーヤー家やマーダーライドショーのファイヤフライ家に似てる。
自覚がないのか疚しさがないのか、狂気を包み隠す気がまったくない下品でノーテンキな振舞い&言動に痺れるよ笑

これだけでもバイオレンス映画、特に偏差値が低めな怪人が暴れるのが好きな人は満足できると思うんだけど、これはそれだけに収まり切れぬ展開があり、こんな映画にこんなん出てくるかよー!!(⊃ Д)⊃≡゚ ゚てのが現れる笑

もうなんかよく思いつき、振り切って撮ったなって感じ。悪党暗躍活劇であり、純愛まで画いてさらに、トロマとかのドログロ・ホラー好きの大好物なこんなのまで出してくるとは!

小林監督の引き出しの多さと底知れぬポテンシャルを示した怪作だね(快作でもある)!

観る人の驚きを奪いたくないから具体的なことは言わないつもりだったけど、1つだけ。
サウナでバカ兄弟が激しい全裸肉弾戦繰り広げるの、元ネタはイースタン・プロミスだよね?すげぇ気になってる笑
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