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ブレッドウィナー/生きのびるためにのtottsunのレビュー・感想・評価

4.0
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「ブレッドウィナー」
タリバンが支配するアフガニスタン。荒廃したカブールの町で生活している11歳のパヴァーナは、足の不自由な父親が話してくれる、アフガニスタンの歴史を伝説に見立てた物語を楽しみにしていたがある日、父親がタリバンに連行されてしまう。タリバンは女性だけで外に出ることを禁止しているため、残された家族は働くことも食料を買うこともできない。パヴァーナは家族のために父親を捜そうと決意し、長かった髪を切って少年に変装して町に向かう。
タリバン制圧がニュースになってからFilmarksのトレンドに今作が上がるようになってきた。
戦争映画は苦手だから躊躇したけど、今だからこそ見るべき作品なんだろうと決意して旦那さんを相棒に鑑賞を始めた。
正直言って、ただ、ただ辛かった。
遠い国の話としか認識してなかったけど…今現実に起きてることなんだと思うと苦しくなった。
女性だというだけで、男性の前ではブルカをちゃんと着用しなくちゃいけない。家から外に出て出歩いてはいけない。(買い物すらできない)写真を持ち歩いてはいけない。働くことはもちろん、教養を受けることもいけない。それらを守らないと鞭打ちや殴られるなど処される。
これらの行いによって男性の名誉が汚されたと見做されるとのこと。
こんなことが遠い過去ですらなく、たった今2021年の世で起こってるんだ。(実際、先日女性がブルカを着用せずに外に出たことで銃殺されてしまったそう…)
今作を見終わった時に、旦那さんが「命は女性のおかげあって繋がっていくのに…」という言葉をこぼしたけど本当にその通りだと思う。
そもそも男の名誉って何よ!
女に生まれたのに男と偽って生きるか親戚に嫁ぐしかできないなんて。
今作が実写だったら辛すぎて本当に見られなかったかも。
アニメーションで描いてくれたことに感謝。知らなかった世界をまざまざと見せつけられた。
アニメーションは「ウルフウォーカー」を手がけたカートゥーン・サルーン。
Netflixに加入してる方には年齢、性別関係なくぜひ見て欲しい。
私的には☆☆☆☆かな。
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