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恋は雨上がりのようにのhirogonのレビュー・感想・評価

恋は雨上がりのように(2018年製作の映画)
4.0
走る小松菜奈!
小松菜奈の短距離を走る姿が美しいです。
小松菜奈は、すごく美人という感じではないのですが、独特の魅力があります。

女子高生と中年おやじの恋?
思った以上に、心に染みる良作でした。

小さい頃から走ることが好きだった17歳の女子高生役に、小松菜奈。
高校の陸上部短距離走のエースで、母親と二人暮らしの橘あきら。
しかし、陸上の練習でアキレス腱断裂という怪我を負います。

一方、冴えない中年おやじ役に、大泉洋。
小説家の夢を持ちつつも、バツイチで、ひとり暮らしの45歳の中年おやじ。
でも、人の良さはピカイチ。
そんなファミレス店店長の近藤正己という役が、大泉洋にピッタリ!

あきらは、怪我の後、そんな店長さんに会ったことで恋心を抱きます。
陸上部は当面休部状態の中で、店長さんのいるファミレスでバイトを始めます。

あきらが店長さんにストレートに気持ちを告白するシーン。
そんなあきらへの対応に苦慮する店長さん。
女子高生に告白される中年おやじって、現実的には考えにくい状況です。
羨ましくもありますが、人の良い店長さんにしてみれば、嬉しさよりも戸惑いの方が大きいのも当然。
気持ちに応えることはできないと、丁寧に説明する店長さんですが、あきらの気持ちは変わりません。
女子高生のピュアな恋の表現がキラキラしてます。

陸上部のキャプテン、はるか(清野菜名)とあきらは親友。
はるかは、あきらがクラブに戻ってくることを期待して練習に顔を出すように話しますが、陸上への熱もちょっと冷めている様子。

店長さん自身がおかれた状況と悩みも、身近に感じられて感情移入度もUP。
彼の部屋が本に囲まれていて、少し雑然としている様子も、心の状態を反映しているようでした。
親友の小説家、九条ちひろ(戸次重幸)と店長さんの関係も、何か心に染みます。

あきらと店長さんのやりとりは、いちいち心に響きます。
タイトルにもありますが、雨のシーンが効果的に挟まれて二人の心情をより際立たせているように感じます。
あきらが今本当にやりたいことは何なのか?
店長さんと陸上の間で葛藤するあきら。彼女を取り巻く状況も徐々に変わっていきます。
そして、終盤の店長さんの言葉が、あきらの行動を促します。店長さん、やっぱり優しい。

あきらの母親役の吉田羊が、登場シーンは多くはないけど何気によい演技を見せてくれます。
娘に対する対応や会話は自然で普通っぽいけど、母親らしい愛情が感じられてとても良かった。

あと、バイトの先輩、加瀬さん(磯村勇斗)とのデートとその後の店長さんとのデートの対比は面白かった!
あんなに露骨に態度が変わっちゃいますか?そんなところも、あきらは気持ちの表現が素直すぎ(笑)
バイト先の仲間たち、久保さん(濱田マリ)、西田さん(松本穂香)の演技も良かった。
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