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プーと大人になった僕のHALのレビュー・感想・評価

プーと大人になった僕(2018年製作の映画)
3.7
私は「大切な人、思い出を忘れる/忘れられる」ことがものすごく怖いみたいで、(その割にはかなり忘れている気はするのだけど)そういうテーマにはことごとく弱い。

なので、開始1分で号泣し始めたし、そっからほぼずっっと泣いてた。最後まで泣いた。けど隣の知らない人は爆睡してた。

多分、大半はプーが健気にプー哲学を吐いてはクリストファーロビンを取り戻そうとしたり、風船一筋な姿が愛おしかったからなんだけど、仕事のことを考えては、子供の頃を思っては、空想して遊び続けた頃を思っては(多分大学生くらいまで←長い)死にそうになってた。

テーマとしてはありがちだけど、意外とこれだけゴリゴリに前面に押し出して来る作品も無いのでは。ダサくなっちゃうテーマを、プーで全て救ってる。そんでまんまと心打たれちゃって泣いてる。

それでも会社やーめよ!みたいな結論ではないのがすごく良かった。かといって明日からがんばろー!とも思わないけど。

暗に示される、プーの住む世界がクリストファーロビンの精神世界という設定がとても好き。子供にはトラウマになる雰囲気。プー達がクリストファーロビンを現実世界から、あまーい言葉で引き離そうとする魔物たちにも見えてくるし、クリストファーロビンはもう死んでたのかもしれない(いい加減なことを言うな)

クリストファーロビンが来るときはいつも晴れてる、でまた恐ろしく泣き出す私。もー無理、情緒が大変な映画だった、ディズニーめ!!

もちろん何もしないをする、では作れなかった作品だろうことを思うとまた泣けて、製作側が一番、どんな気持ちで見るの?この作品。

とりあえず風船教に入信したので、明日から鞄に木の枝とイーヨーの尻尾を詰めて出社します。いや、出社しなくていいか。もういいか。
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