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志乃ちゃんは自分の名前が言えないのAQUAのレビュー・感想・評価

4.0
大島志乃は高校1年生で登校の時から自己紹介の練習をしていたがいざ本番の時にはやはりどうしても吃音が酷くなってしまい黙り込んでしまう。
ある日自転車を倒してしまいドミノ式に倒れた自転車がクラスメートの岡崎加代に当たってしまうが謝ることも満足に出来なかった。
普段同級生が交わしている話を校舎の裏側でひとりスラスラと復唱している志乃だったがそこへ加代が気づかず現れ、加代が1人で歌を歌っているところを目撃してしまう。この事がきっかけで2人は知り合い、文化祭に向けてデュエットで出演する事を目指す事になるのだが・・・

大島志乃役の南沙良の穢れのない歌声に何故か癒される、岡崎加代役の蒔田彩珠の一見、人に無関心で冷たそうでいて実は優しい演技もいいし、菊池強役の萩原利久の空気が読めず孤独なのに前向きに人と接触していく男の子の演技も好感が持てた。

昔も今も変わらずに普通に人の輪の中にいたい気持ちは誰もがあって、でも何らかしらの障害で入りたくても入れない、そんな切ない人々の葛藤と挑戦と時には絶望を描いていて僕にはとても響いた作品でした。

映画.com参照
漫画家・押見修造が実体験をもとに描いた同名コミックを、「幼な子われらに生まれ」の南沙良と「三度目の殺人」の蒔田彩珠のダブル主演で実写映画化した青春ドラマ。上手く言葉を話せないために周囲となじめずにいた高校1年生の大島志乃は、同級生の岡崎加代と校舎裏で出会ったことをきっかけに、彼女と一緒に過ごすように。コンプレックスから周囲と距離を置き卑屈になっていた志乃だが、加代にバンドを組もうと誘われて少しずつ変わっていく。やがて、志乃をからかった同級生の男子・菊地が強引にバンドに加入することになり……。林海象監督や押井守監督のもとで助監督を務めてきた湯浅弘章監督が長編商業映画デビューを果たし、「百円の恋」の足立紳が脚本を手がけた。

志乃ちゃんは自分の名前が言えない
2017/日本
配給:ビターズ・エンド
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