マッサージ屋2号店

志乃ちゃんは自分の名前が言えないのマッサージ屋2号店のレビュー・感想・評価

4.0
原作未読。
高校に入学したばかりで吃音に悩む志乃と音痴でイジメられていた加代が2人で音楽デュオを組み…という青春モノ。

吃音を扱った作品は今までも『英国王のスピーチ』などあったけど、ここまで重く描いたものは個人的には見た事なかった。
それを経て2人で音楽を始め、2人にとって居場所を見つけた流れは非常にキラキラしていました。
何より楽曲が色んな世代を意識したのか知りませんが、良かったです。
おっさん的にはやっぱプルーハーツの「青空」のコピーは鉄板です(笑)

中盤からクラスメートで空気を読めない男子が仲間に入る事から流れが変わるんです。
志乃ちゃんにとってやっと見つけた“自分の居場所”が壊されて戸惑う気持ちも非常によく分かる。
本来ならお互い気持ちをぶつけ合って和解して…が既定路線なんだろうけど、本作はそうはいかないところが逆にインパクト強くなりました。
人間の感情ってそんな簡単にハッピーエンドにはならないよなぁ。
妙にリアル過ぎて…。
なんというか、分かりやすく感動する流れじゃないんですよねぇ。

ヘンにベタベタしない締めもリアリティあって良かったです。