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未来のミライの655321のレビュー・感想・評価

未来のミライ(2018年製作の映画)
2.9
すごくノーテンキな作品だな、と。
まあ細田守監督作品は全部そうなんですけど。

そりゃそのくらいの軽さを狙って作ったから。
と言われたらぐうの音も出ないのですが。
ま、あくまで子供がいない私視点の感想として。

・甥がくんちゃんと同じくらいの年頃の時。
おもちゃで父を叩こうとした時に妹がその手を掴んだ。
洗濯物を畳みながらよく見ているな、と感心したのを覚えている。

・くんちゃんみたいにこのズボンは嫌だ、と駄々をこねた時。
妹は「お母さんはこっちの方が好きだけどな〜。じゃあお母さんが履いてっちゃお!」と言って本当に家の外に出て行った。

私が当時の人間関係とかを含めてうまくエピソードを紹介出来ていないのだけど、とにかく妹はあの手この手でズル賢く立ち回っていた。
『未来のミライ』の両親はノーテンキに見える。
そりゃあ親だって人間ですから、感情的に怒っちゃうことはあるだろうし、周りが見えていない瞬間もあるだろう。この映画で切り抜かれたトコがたまたまそうだったのかもしれません。
でも少なくとも私の視点からだと、この両親は頭が悪く思いやりがないと感じる。
極めて表面的な「家族」を演じているなあと思ってしまうのです。
なんか……悩んでるフリ。
私の妹は目的達成のためにもっともっと努力をしていましたよ。

くんちゃんとミライより歳は近いけど、甥にも妹が出来た。
くんちゃんみたいにハッキリと嫉妬を口にすることは無かったが、爪を噛むクセがついた。

もう今じゃそれは直ったけど、もしこの両親だったらそもそもクセに気付くかな。
それも疑わしい。
親子間、夫婦間、色々なサイン見逃してない?


今こうして自分が存在しているのは過去の奇跡・偶然・愛の積み重ね。
それはすごく好きなメッセージ。
でも自分の甥っ子姪っ子にはこの映画を観た後にも「お前の母親はもっともっと努力して奇跡を起こしていたよ」と伝えてあげたい。
兄として、妹とあの両親(特に父親)を一緒にして欲しくない。

今度妹に会ったらよしよししてやろう。
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