子供時代の校長室行く頻度高すぎで演出かな…と思ったらヨーロッパ観光の実話感なんなんってくらいリアルで退屈、リアルな質感をキープしたまま件の列車内シーンに突入し、驚くほどアッサリと地味にテロ犯人を捕らえてしまう。
犯人のバックから出てくるおびただしい薬莢が、巷で取り上げられる銃乱射事件のニュースを想起させる。歴史のifにぞっとする。
その瞬間リアルな質感の手応えをずっしりと感じた。
こんな風に市井の人は、名もなきヒーローになるのかと思い知る。
アメリカンスナイパーから続く市井の英雄シリーズも3作目。
本作を2017年のベストムービーに選ぶ人も多く、後追いでレンタルで観たけれどその訳が分かった気がする。
この作品は、感動を提供しない。代わりに、日々を真面目に生きる事を肯定する。
勇気を奮うとはどういう事か。
自分の中の正しさに身を委ねる事だ。
それは市井の良心を形作っているものだ。
我々そのものの物語だ。