久々に、全身フラフラになる映画を観てしまった。劇場の明かりがついた時、思わず座席の背もたれに頬を当ててもたれかかる。
なかなかの衝撃作だ。一体、誰があの母親を責められるだろう。
もっとSFチックな話かと思いきや、近い将来、日本のどこかで実際に起こりうる内容。
脳死を死として受け入れるか。これはきっと永遠の課題だ。たとえ目覚めなくても心臓が動いてて体が成長するなら、その姿をずっと見ていたいと思うのが率直な親心なんじゃないだろうか。
ドナーを待つ家族を登場させることで、提供する側とされる側、両方の立場で考えられるのがこの作品のいい所だと思う。
予告で篠原涼子が振り下ろしたナイフ。あのシーンが衝撃的で。こんな意味を持っていたなんてなぁ。役者の演技がぶつかり合った、凄まじい熱量のクライマックスだった。
号泣するかと思いきや、意外にあまり泣かなかったな。最後の方にポロポロっと。
とりあえず私は、18歳の時に書いた臓器提供意思表示カードを書き直すことから始めよう。家族署名が父親のままだからなぁ。