ペンソー

フッテージ~惨劇までの13日間~のペンソーのレビュー・感想・評価

3.5
映画撮影のために呪われた山小屋を訪れたクルーたちが惨劇に見舞われるファウンドフッテージホラー作品。

ここまで低評価の理由はなんなのだろう。
しっかりと張られた伏線、そして回収、POV作品にしては長めの100分という長尺も飽きることなく鑑賞することができたし、わりかし凝った設定の作品だったのではないかなぁと思った。

前半はただただ映画を撮影しているシーンが続くけど、その中にも様々な伏線やPOV作品に対する見解、映画の小ネタなど楽しめる要素がたくさん入っていたし、ホラー要素が前面に押し出されるクライマックスまではたしかに長いかもしれないけど、クライマックスは唐突で、ホラー要素がふんだんに使われた演出がいきなり始まる。
そういう感じだったけど、ホラー作品としてかなり楽しめた。

ファウンドフッテージ作品の「ルール」として何度も劇中で繰り返される「全員死ぬ」というセリフや、どんなに酷い目に遭ってもカメラを手放さない主人公、たしかにファウンドフッテージ作品はテープだけが見つかり、編集されたものが映画作品として世に出回る。そしてカメラを手放して逃げればいいのに、どんな時でもカメラを手放さない主人公もまたお約束という、メタ要素もあって面白かった。

数多のファウンドフッテージ作品の中でも上位に入るしっかりとした作品だったのではないでしょうか。
かなり丁寧に作られた作品だと感じました。

劇中に登場する素人役のおじさんからホラー作品として"SAW"の名が挙げられ、撮影クルー達が「"SAW"はホラー作品じゃないんだよなぁ」っていう雰囲気を醸し出すシーンが一番良かったです。
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