おけい

1987、ある闘いの真実のおけいのレビュー・感想・評価

1987、ある闘いの真実(2017年製作の映画)
4.0
舞台は軍事政権下の韓国。一人の大学生の取調べ中の拷問死をきっかけに一般市民が起こした民主化運動・革命を描いた実話。

この時、自分は高校生だったが、この大学生達と大して変わらない年代。日本がバブルに沸き立っていた僅か36年前の出来事とは到底思えない。

軍事政権による独裁、アカを炙り出し拷問しまくる鬼畜の拷問警察。まるでチンピラ&ヤクザだが、所長役のキムユンソクはそれに相応しい貫禄ぶり。それはそうと、髪型がちょっと可笑しい。サングラス姿はまるで西部警察の大門やん(笑)

忖度しない検事役、ハジョンウがまたカッコよい。キムユンソクとハジョンウ2人のタイマンシーンは『チェイサー』を思い出してニヤニヤしてしまった。

ひたすら身を隠す革命家役にソルギョングや民主化運動員として活動するユヘジン、学生運動をする大学生カンドンウォンなど、韓国俳優に詳しくない私でも名前を知ってる主役級の俳優ばかり。全体的にも非常にダイナミックな作りになっていて見応えあり。

警察による拷問死を隠蔽工作を暴く為に奔走する新聞記者も良かったですね〜。どこまで実話か分かりませんが、忖度しかできない日本のマスゴミにこんな記者は居ないでしょうからね…。

一つ感じたのは、いくら組織や国の為に働いても要らなくなったらあっさり上から切り捨てられるのはどこの国も一緒ね。頭脳さえあれば手足をいくら切っても変わりはいくらでも生えてくるのさ。
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