ちの

ボーダーライン:ソルジャーズ・デイのちののネタバレレビュー・内容・結末

3.0

このレビューはネタバレを含みます

前作で良かったと感じた部分は完全に失せてしまっており、同じキャラクターを使って模造品を見せられたようでした。それにしても、脚本の酷さはなんなのか。冒頭のテロがきっかけでメキシコカルテルを混乱に導く、その為のボスの娘誘拐という筋だったのに、テロリストはアメリカ人だし、一応メインであろう誘拐された娘はアメリカ政府の都合で抹殺されるはずが命令に反して救助されるが、救助後は全く触れられず。イザベラの出てきた意味はなんだったのか。単にアレハンドロのキャラクターを掘り下げる為だけに出てきただけなのでは?と疑いたくなってしまいました。それに一年後の出来事を描くなら、アレハンドロだけでなくイザベラも出さなければ、イザベラと言う仇の娘で僅かな間でもアレハンドロと擬似的な父娘の関係を匂わせたキャラクターが出てきた意味がありません。
監督も撮影も音楽も違う人がやっている別物だとしても、前作の映像の美しさも、音楽の不穏さも、ヒリヒリする人間の善悪との対峙も、全てが色褪せ美しい輝きは失われてしまっており残念でなりません。
ちの

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