ルイまる子

マルクス・エンゲルスのルイまる子のレビュー・感想・評価

マルクス・エンゲルス(2017年製作の映画)
4.0
カール・マルクスの奥さん、元貴族だが、そんな生活つまらな過ぎてマルクスとの人生を選んだ貧乏暮らし(お付きの女中は一人いますが、よく盗むらしい笑)のイェーニが言う「この世界の崩壊が見たいわ」これ最高!大天才だがなかなか気難しいマルクスを深く理解した妻に、友人のエンゲルスはスポンサーでもある、というか実家が大工場主だからまさに大敵である資本家の父から援助されています。しかし、最後まで書き上げずに没したマルクスの「資本論」を完成させた。エンゲルスがいなければ天才マルクスの作品は世に出なかったかも。しかし、共産主義というとソ連や中国のイメージが世にネガティブなイメージを植え付けた。本来は人を幸せにする思想なのに現代でも、コミュニストというと嫌な顔されるのは辛い。本作は、英語、ドイツ語、フランス語がその場に応じて自由に変化します(字幕があるから助かりますが)。エンゲルスの事実婚の妻だった、アイルランド人女工メアリー・バーンズが最初にインパクトある感じで登場しますが、最後の方で、「子供は産まないわ、貧乏で子無しの方が自由で居られるから。妹が多分産んでくれるからそれでいいわ」な〜んて言いますがこれも先進的で好き!独自の思想を貫き所有しない、人も所有しないのはいいね!実際メアリーがなくなった後、妹のリディアがエンゲルスの妻になってますね。市民の決起会で、親愛だとか、優しさとかジェントルマンとか言ってて、どうやって今の体制をひっくり返せるんだ?という問いかけ、まさにその通り!でも、この後革命はほんの短い期間、チャーティスト運動だけで、それ以上には過激に走らなかったな。
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