ピッツア橋本

万引き家族のピッツア橋本のレビュー・感想・評価

万引き家族(2018年製作の映画)
3.5
※ちょっと作風が肌に合わなかった人のレビューです

このご時世に主に万引きで生計を立てる疑似家族の話。

目も当てられない貧困の中、強く逞しく生きる彼ら。
そこら辺の血が繋がってるけど絆の薄い家族よりもよっぽどファミリーしてるぜ!でも、社会制度がそれを許さない歯がゆさと矛盾に追い込まれる感動する家族ドラマが本作の本筋。

テーマはアグレッシブで力強いし、そこに邦画特有の粘っこさみたいなのが混ざって世界を魅了し、カンヌパルムドールに輝いたのだろう。

安藤サクラやリリーフランキーの土着性感じる演技、松岡茉優の健康的なエロスもチラホラあり、他子役たちのイノセントな演技も光る。

…わかる。わかるよ表面上は。
ただどうしても他の皆様のレビューのような泣けたり深い感動が自分には起きなかった。

樹木希林のくだりを見て、このコミュニティを家族って思えなかったし、
何だか重い空気の割にラストでイマイチ核心の見えない脚本を見せられたような気になってしまった。

あと現代にこれをやられてもなんだかエロスの薄い昭和、日活ロマンポルノを見せられた気分にもなり、キャラクターやテーマに瑞々しさを感じ取れなかった。
多分、見せ切らず、観るものに問いかける事に監督のテイストがあるんだろうけども、もうちょい解決の糸口や可能性を提示してくれたら嬉しかったです苦笑

悪くないけど、そこまで響かない。
俺の想像力が追いつかないだけかもしれません。

ただただ今の自分の好みではないなあ、、、
自分にとってはそんな映画でした。
ピッツア橋本

ピッツア橋本