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エンジェル、見えない恋人のBigsのネタバレレビュー・内容・結末

エンジェル、見えない恋人(2016年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

予告の印象だと儚くピュアなファンタジー・ラブストーリーだと思ってましたが、実際はフェティシズムが詰まった変態寄りの映画だったので、驚くと同時に笑いました。予告のミスリードも込みで良い方に裏切られました。

序盤のエンジェルへの授乳時に、エンジェルが透明なため母親の乳首だけが動くという絵面があって、この作り手は何かちょっと(良い意味で)ヤバいんじゃないかと思っていたら、マドレーヌが大人になって以降はヤバさが露呈してました。目隠ししたまま透明人間(エンジェル)との性行為とか、絵面がアホらしいようなエロティックなような。しかも無駄に克明に描いてたり、3回くらい挟み込まれていたり、明らかにココに力が入っている。ラストもなぜかヌードで終わるし。

エンジェルが見えるのは母親(精神を病んでいる)とマドレーヌ(盲目で孤独を強いられている)のため、エンジェルは内面の孤独を埋める空想の存在なのかなと思いきや、ラストの展開まで踏まえるとどうやらそうではなさそう。(ラストも現実じゃないとすればそうともとれるけど。)
まあでも途中まではそう思えるから全体的に不穏で儚い雰囲気が漂っている。

途中からは、外見を抜きにして内面だけ見て相手への好意を貫けるかという、美女と野獣的な普遍的な葛藤に繋がっていく。

寝てるマドレーヌのところに近づいてくところとか、途中からはバーホーベンのインビジブルを思い出した。
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